ほうれい線のヒアルロン酸はバレる?バレないためのヒアルロン酸治療のポイント

ヒアルロン酸注入は、ほうれい線やシワ、小じわ、くぼみ、たるみなどの改善に人気のエイジングケア施術です。しかし、失敗するリスクや不自然な仕上がりや凸凹になるなどのデメリットもあるため、慎重に考慮してから受ける必要があります。今回は、ヒアルロン酸注入の効果やダウンタイム、デメリット、注意点について解説します。

ヒアルロン酸注入でほうれい線は消える?

加齢に伴い頬や目元、口元、フェイスラインがたるみ、肌のハリが失われ、シワが目立つようになると目立ってきます。特に鼻の外側から口の横まで伸びる「ハ」の字を描くほうれい線は、人によっては30代くらいから気になってきます。ほうれい線は見た目年齢を左右する線なので、この部分に悩みを持つ方は少なくありません。
ヒアルロン酸は、体内にもともと存在する成分で、肌の水分を保持する働きがあります。ヒアルロン酸を皮下に注入することで肌をふっくらとさせ、シワを持ち上げることでほうれい線を解消することができます。ヒアルロン酸注入は、このほうれい線を目立たなくするために効果が期待できる方法の一つです。

ヒアルロン酸注入のリスクとデメリットとは

ヒアルロン酸注入のメリット

ヒアルロン酸注入のメリットは、皮膚の溝やくぼみにヒアルロン酸を注入して皮膚を持ち上げるため、注入直後から効果を実感できる即効性があります。細い針で注入するだけなので、切開する整形手術に比べてダウンタイムも短く、施術時間も短いため、忙しい方でも気軽に受けやすい治療です。

ヒアルロン酸注入のデメリット

ヒアルロン酸注入のデメリットは、純正でないヒアルロン酸の場合には効果の持続期間が短いことがあります。ヒアルロン酸の種類、注入部位によって変わりますが持続期間は約6ヶ月~2年です。効果を持続させる場合には、繰り返し施術を受ける必要があります。

ヒアルロン酸注入の副作用・リスク

ヒアルロン酸注射の副作用は、皮膚のうすい目元、口元では内出血が起こる可能性があることです。内出血は早くて2~3日、遅くても1週間程度で落ち着きますが、お化粧でカバーすることをお薦めします。施術当日は問題なければメイクができますが、赤みや痛みが出ている場合は念のため翌日まで様子をみる場合もあります。

ほうれい線治療でバレないためのヒアルロン酸注入のポイント

顔全体のバランスをみてヒアルロン酸を注入する

ヒアルロン酸注入で自然な仕上がりにするためには、顔全体のバランスを見ながら注入することが重要になります。しかし「額だけ」「ほうれい線だけ」など、改善したい部分だけにヒアルロン酸を注入すると、その部分が目立ち、不自然な印象を与えてしまうことがあります。顔全体のバランスを見ながら、ほうれい線の原因とタイプに合わせた治療方法を選択することが必要です。

適切な量のヒアルロン酸を注入する

ヒアルロン酸の注入量は、治療する部位の状態や患者さんの希望するイメージをお伺いして決定します。
医師の知識や経験が不足していると、希望する見た目に適した量の判断ができず、不十分な量、または過剰な量のヒアルロン酸を注入してしまい、不自然な膨らみや腫れが生じてしまうことがあります。

また、ヒアルロン酸注入を繰り返していると、術後の状態に慣れてしまい、物足りなく感じて効果を感じられなくなることがあります。
「もっとふっくらしたい」「もっとハリが欲しい」など多過ぎる分量を注入すると、不自然に出っ張ったり、顔が張ったりします。血管閉塞など血行障害を起こす可能性もあります。

ほうれい線やシワの状態、患者さんの希望や悩みに合わせた注入技術が必要

普段の表情では整った顔立ちに見えても、笑ったり表情筋を動かしたりすると不自然に見えることがあります。
どんな表情でも自然な仕上がりに見せるためには、様々な表情をチェックし、筋肉の動きを理解して注入することが必要です。また、人間の顔の形は完全な左右対称ではなく、ほとんどの人が顔の左右にわずかなズレを持っています。そのため、顔の左右に同じ量のヒアルロン酸を注入すればいいというわけではありません。顔の左右差を正確に把握せず、未熟な技術でヒアルロン酸を注入すると、顔の形が過剰にずれてしまうことがあります。
自然な仕上がりのためには、顔の左右のバランスや皮膚の厚みや筋肉を再現するデザイン力と技術力が医師に必要になります。

ヒアルロン酸を注射する間隔はどれくらい?

ヒアルロン酸は注入後に体内で徐々に吸収されていくため、永久的な効果はありません。通常、半年から2年程度で元の状態に戻ってしまいます。
効果を持続させるためには、定期的にヒアルロン酸を注入する必要がありますが、注入しなければならない間隔が決まっているわけではありません。ヒアルロン酸の注入部位や患者さんの状態によって異なりますが、足りないと感じた時に再度注入するのがベストなタイミングです。

ただし、物足りないと感じて同じ部位に過剰な量のヒアルロン酸を注入したり、質の悪いヒアルロン酸を下手に注入すると、凸凹になったり、膨らんだりすることがあります。
美しい仕上がりを長く持続させるためには、質の良いヒアルロン酸を適量、上手に注入することが重要です。そのためには、事前の診察でどのような仕上がりを望んでいるのか「ここが気になる」「こうなりたい」を、医師にできるだけ具体的に伝えることが大切です。

ヒアルロン酸注入後の腫れは失敗?注意したい不自然な仕上がりとは?

ヒアルロン酸注入後の腫れは、失敗ではなくダウンタイムによる一時的な腫れである可能性があります。

ダウンタイム中は、思ったよりよりも膨らんだ状態になるため「不自然に膨らみすぎた」と感じても、まず数週間は経過を観察しましょう。ヒアルロン酸は親水性であるため、施術後、数日間は肌が潤って大きくなったように感じる(浮腫む)ことがあります。むくみがあると、施術前よりも膨らみが大きく見えるため、施術に失敗したと感じてしまうことがあります。しかし、ダウンタイムによる腫れは数日~1週間程度で落ち着くので、他に異常がなければしばらく様子見をしましょう。

大きく膨らんだ、腫れていると思って、圧力をかけたり、マッサージで強い摩擦を加えたりすると、ヒアルロン酸が変形を引き起こす可能性があるため、無理に解消しようとしないでください。
広範囲な内出血や腫れ、アレルギー症状が出た場合や、長期間腫れが引かない場合は、すぐに医師に相談しましょう。
ただ、過剰な量を注入したり、技術不足の医師による施術での左右差で不自然になる場合があります。ヒアルロン酸注入で失敗しないために、クリニックの症例実績や、医師の技術力が確かであることをしっかり確認することが大切です。

ほうれい線治療にはヒアルロン酸とボトックスのどっちがいいの?

ほうれい線は医学用語で「鼻唇溝」と呼び、口角が上がったときに生じる鼻と唇をつなぐ「溝」です。ほうれい線の原因には、真皮層のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの減少、皮膚を支える骨の萎縮、表情筋の衰えによるたるみなどが挙げられます。

ヒアルロン酸は、肌の水分や弾力を保つ成分のため、シワやへこみを内側から埋めることで、肌にハリを与えてシワを改善します。ボトックスは、額や眉間、目尻などの表情ジワの原因となる過剰な筋肉の働きを弱めることでシワを改善し目立たなくさせる効果があります。
ほうれい線や目の下のへこみ、こめかみは、表情筋と関係なくできるシワなので、ボトックスでは効果が期待できません。

ヒアルロン酸とボトックスを両方受けるケース

ほうれい線治療には、ヒアルロン酸注入が適していますが、患者さんのお悩みによってはボトックス注射と両方を受けると効果的なケースもあります。例えば、ほうれい線に表情ジワと深いシワが混在している場合や、頬やフェイスライン、あごのたるみも一緒に改善したい場合などは、ボトックス注射と両方を受けるとより効果が期待できます。
当院では患者さんの症状やご要望をしっかり伺い、最適な治療方法をご提案いたします。「ここが気になる」「こうなりたい」など、できるだけ詳しくご相談ください。

ほうれい線の解消にヒアルロン酸注入は本当におすすめか?

「ほうれい線の解消にヒアルロン酸注入は本当におすすめですか?」「ほうれい線の解消に何が一番効果的な治療ですか?」という質問の答えは、患者さんの希望やほうれい線の深さ、肌質や年齢などによって、おすすめの治療法が変わります。

  • ダウンタイムはどのくらいまで大丈夫か
  • ご予算はどのくらいか
  • 即効性を希望するか
  • 顔全体のたるみはあるのか
  • ほうれい線以外に改善したいシワの悩みはあるか

即効性を希望するなら注入系、ダウンタイムがない治療ならレーザー、ハイフ、手術は抵抗があるけど顔全体のたるみも解消したいなら糸によるリフトアップ、身体に異物を入れたくない方には再生医療など、ご希望の仕上がりに近づけるための施術を「どの治療が自分に合っているのか?と迷ったら、一度医師による診察で相談することをお勧めします。


ほうれい線へのヒアルロン酸注入に関するよくある質問

ヒアルロン酸注入でほうれい線はなくなりますか?
ヒアルロン酸を注入することで肌のハリ感を高め、ほうれい線の溝を内側から押し上げることでほうれい線を目立ちにくくすることができます。
ほうれい線にヒアルロン酸を入れるとバレやすいですか?
質の良いヒアルロン酸の適量の注入と、技術力の確かな医師による施術の場合はバレる心配はありません。しかし、過剰な量の注入や、技術力不足の医師による施術を受けると、左右差が出たり、不自然な仕上がりになるなどバレる可能性があります。
ほうれい線にヒアルロン酸を打ち続けるとどうなりますか?
質の良いヒアルロン酸を使用し、適切な量と最適な期間を開けながら打ち続けるのであればリスクがない治療です。しかし、施術を行う医師の技術力不足や質の悪いヒアルロン酸や過剰な注入量、短期間で繰り返すような注入の場合は、凸凹になったり、膨らんだりすることがあります。
ヒアルロン酸を体に打ち続けるのは良くないですか?
ヒアルロン酸注射は打ち続けること自体にはリスクはありません。ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分のため、半年~2年(製剤による)で自然に吸収されます。ただし、施術を行う医師の技術力やヒアルロン酸製剤自体の品質、注入量などよっては、打ち続けることで失敗につながる可能性があります。
ほうれい線にはヒアルロン酸とボトックスどちらがいいですか?
ヒアルロン酸とボトックスは全く作用が違うため、適応部位が異なります。ヒアルロン酸はシワや凹み、溝を皮膚の内側から埋めることで、シワを改善します。ほうれい線はたるみによってできるシワなのでヒアルロン酸がお勧めです。

この記事の監修医師

銀座よしえクリニック 総院長 廣瀬 嘉恵 医師

銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士

  • 東京大学大学院医学研究科修了 博士号取得
  • 日本再生医療学会再生医療認定医
  • 日本再生医療学会代議員
  • 日本皮膚科学会会員
  • 日本美容皮膚科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • 国際抗老化再生医療学会会員
  • 日本温泉気候物理医学会会員

銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら

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