背中のニキビ跡はシミになりやすい?色素沈着(シミ)を消す方法とは

背中のニキビは悪化しやすく、治っても跡が残りやすい厄介な存在です。背中はセルフケアが難しく、特にニキビの炎症後に残る色素沈着(シミ)を消すのは困難でしょう。このコラムでは、ニキビ跡がシミになる主な原因と予防方法を紹介。また、ニキビやニキビ跡に適した治療法についても解説します。

背中ニキビがシミになる? ニキビ跡の色素沈着に要注意

背中のニキビ跡が背中のシミになる

背中は顔より皮脂腺が多く、自分でのお手入れもしにくいため、ニキビができやすく治りにくい部位です。ニキビが炎症を起こすとメラノサイトが刺激されメラニンを過剰に生成されます。背中は顔などの露出が多い部位に比べてターンオーバーのサイクルが長い傾向があり、メラニンがうまく排出されず、色素沈着として肌に残りやすくなります。

背中の茶色いシミは、摩擦による色素沈着や老人性色素斑かも

背中のシミの原因は、ニキビ跡の色素沈着以外にも、衣服や下着の摩擦や虫刺され跡の色素沈着や老人性色素斑などもあります。シミの種類によっては、放置すると悪化するものがありますが、何が原因のシミか自分で見分けるのは難しいでしょう。

背中ニキビの跡が色素沈着やシミになる原因

ターンオーバーが乱れると背中ニキビが茶色いシミになる

肌のターンオーバーとは、古い角質がはがれて新しい皮膚に生まれ変わる新陳代謝のサイクルのことです。顔や手などの露出している部位に比べて、衣服に覆われた背中はターンオーバーのサイクルがゆっくりになりやすい傾向があります。肌が生まれ変わるのに時間がかかると、メラニンが表皮に長くとどまることで色素沈着が起こりやすくなります。ターンオーバーが早すぎても未熟な角質細胞が作られてしまうため、肌にとって理想的な周期でターンオーバーが行われるよう整えることが大切です。

ニキビの炎症後は、メラニンが蓄積しやすく茶色いシミができやすい

色素沈着に関係しているのは表皮に存在している色素細胞のメラニンです。メラニンは細胞を守る働きがありますが、ニキビの炎症が長期化するとダメージを受けた肌を守るために、メラノサイトが活性化され、過剰にメラニンを生してしまいます。通常、メラニンはターンオーバーによって自然に排出されますが、量が多すぎると排出しきれず肌に残ってしまうことがあります。排出されなかったメラニンが色素沈着を引き起こし、茶色いシミとして肌に現れます。

乾燥と摩擦が背中ニキビや茶色いシミを招く

肌の水分量が不足すると、ターンオーバーが乱れ、古い角質が毛穴に詰まりニキビや毛穴の炎症を起こしやすくなります。背中は衣服やカバンの摩擦を受けやすく、背中にできたニキビに刺激や摩擦が加わると色素沈着を起こしやすくなります。

紫外線の影響を受けると背中ニキビがシミになる

紫外線を浴びると、肌は乾燥や炎症を起こしやすくなり、外部の刺激から守る「バリア機能」が低下します。バリア機能が弱まると、肌はそれを補おうとして皮脂を過剰に分泌し、背中にニキビができやすい状態になります。また、紫外線は皮脂を酸化させ肌の炎症を引き起こすため、すでにあるニキビの炎症が悪化する原因にもなります。さらに、紫外線はメラニンの生成を促すため、炎症が治ったあとのニキビ跡が色素沈着し、背中にシミとして残りやすくなります。

背中のニキビ跡の予防法と、ニキビ跡やシミ、色素沈着を消すためにできること

汚い背中にしないために、洗い方に注意する

摩擦は色素沈着の原因です。背中を洗うときは、ナイロンタオルは避け、肌あたりの良いタオルでやさしく洗いましょう。石けんは低刺激のものがお勧めです。シャンプーやトリートメントが背中に残っているとニキビを悪化させるため、髪を洗った後に背中を洗うとすすぎ残しが防げます。

摩擦・刺激が原因?背中ニキビ・色素沈着を防ぐコツ

背中にニキビや色素沈着を作らないためには、摩擦や刺激をできるだけ避けましょう。肌に直接触れる下着は、サイズが合っているかを確認して、締めつけが強いものや、摩擦の多い素材は刺激になりやすいため注意が必要です。化学繊維やナイロンなどの通気性が悪い素材は避けて、綿・リネン・シルクなど肌触りのやさしい天然素材を選ぶと安心です。また、見落としやすいのが「洗濯洗剤」です。すすいだあとに残った成分が肌への刺激になることがあります。洗剤は使用量を守り、無添加や低刺激のものを選ぶようにしましょう。

背中のニキビとニキビ跡のセルフケア、美白保湿でしっかり予防

肌が乾燥すると肌のバリア機能が低下し、紫外線や外部刺激によるダメージを受けやすくなります。入浴後の保湿はしっかり行いましょう。保湿には、肌をしっとりと整えるだけでなく、美白成分を含むものを選ぶのもおすすめです。シミの原因となるメラニンの生成を抑える「ビタミンC誘導体」などが配合された保湿液は、肌トラブルの予防にも効果が期待できます。美容皮膚科では、肌質に合った保湿アイテムの処方も行っていますので、セルフケアで不安がある場合は相談してみるのも良いでしょう。

背中のニキビ跡、色素沈着を消すためにターンオーバーを整える

既にできてしまった背中のニキビ跡には、日々のケアに加えて、肌のターンオーバーを整えることが大切です。ターンオーバーを正常な周期に保つためには、規則正しい生活、適切なスキンケア、紫外線や乾燥対策が基本です。ストレスを溜めないよう心が規則正しい生活と適切なスキンケア、さらに紫外線や乾燥への対策が基本になります。
また、ストレスをため込まないことも大切です。質の良い睡眠、バランスの取れた食事、そして適度な運動を意識して、生活習慣を整えるようにしましょう。

背中のニキビの炎症&色素沈着を防ぐ紫外線ケア方法

ニキビがある状態で紫外線を浴びると、炎症が悪化したり、ニキビ跡が残りやすくなります。背中が開いた服や薄手の服を着るときは、顔と同じように背中にも紫外線対策をしましょう。日焼け止めを使う際は、油分の多いものはニキビを悪化させる可能性があるため、オイルフリーのタイプを選ぶのがおすすめです。手が届きにくいときや、すでに炎症が強い場合は、UVカット素材の上着を羽織ることで紫外線を防ぐ方法もあります。

背中のニキビの正しい治し方、皮膚科・美容皮膚科で治す

ニキビが炎症を起こすとニキビ跡が残りやすくなるため、炎症が起きる前に早めに治療することが大切です。軽いニキビであれば、市販薬で対応できる場合もあります。ただし、ニキビには種類があり、それぞれに合った治療薬や、薬を使うタイミングがあります。ニキビは早く治療を始めるほど、跡が残りにくくなるため、最初から医療機関で診断を受けることが、悪化を防ぐ近道です。
美容皮膚科では、内服薬や外用薬の処方のほかに、ピーリング、イオン導入、レーザー治療など、さまざまな治療法があります。症状に合わせて適切な治療を受けることができます。

消したい背中のニキビ跡の色素沈着やシミを、美容皮膚科で治療すべき理由

炎症を起こしたニキビや、すでに色素沈着してしまったニキビ跡(シミ)は、セルフケアだけでは改善が難しい場合があります。また、一般的な皮膚科で保険適用の治療を受けたとしても、肌の奥までダメージがあると、改善までに時間がかかることもあります。

この記事の監修医師

銀座よしえクリニック 総院長 廣瀬 嘉恵 医師

銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士

  • 東京大学大学院医学研究科修了 医学博士号取得
  • 日本再生医療学会再生医療認定医
  • 日本再生医療学会代議員
  • 日本皮膚科学会会員
  • 日本美容皮膚科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • 国際抗老化再生医療学会会員
  • 日本温泉気候物理医学会会員

銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら

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