
アートメイクは、皮膚の浅い層に色素を入れて眉毛やアイラインを描いたり、唇を彩ったりする施術です。日本では近年アートメイクがブームとなり、幅広い層の女性はもちろん、最近では男性からも支持されています。
眉が薄くて困っている、メイクが苦手、メイク時間を短縮したい、休日にノーメイクでいたい方や、素顔に自信が持てる、あるいは薄毛がカバーできる等のメリットがある反面、「失敗して後悔している」という話もよく耳にするようになりました。
今回はアートメイクの失敗例やその原因、失敗を防ぐためのポイントを皮膚科医が解説します。
アートメイクで後悔するのはなぜ?
アートメイクは、毎日のメイク時間を大幅に短縮できますが、仕上がりがイメージと違うと「思っていた眉と違った」「もう少し慎重に決めればよかった」と後悔につながることがあります。
流行だけで眉のデザインを決めてしまった
特に注意したいのが、流行だけを重視してデザインを決めてしまうケースです。眉の太さや形には流行がありますが、アートメイクは通常のメイクのように簡単に描き直すことができません。施術後に好みが変わることもあるため、流行だけでなく、自眉の生え方や骨格、顔全体のバランスに合ったデザインを選ぶことが大切です。
自眉や骨格に合わないデザインにした
自眉から大きく外れた形や、骨格に合わないデザインにすると、時間が経ってから違和感が気になることがあります。希望する形を伝えるだけでなく、施術前のカウンセリングで実際にデザインを確認し、正面だけでなく横顔や表情を動かしたときの見え方まで確認するようにしましょう。
左右差や眉の形が気になった
左右差や眉の形が気になって後悔するケースもあります。人の顔はもともと完全な左右対称ではないため、自眉や骨格、表情筋の動きなども確認しながらバランスを整える必要があります。デザインの確認を十分に行わずに施術を進めると、仕上がってから気になる部分が出てくることがあります。
アートメイクは1回の施術で完成すると思っていた
アートメイクは1回の施術ですべてが完成するとは限りません。肌質や色素の定着には個人差があり、色の定着具合を確認しながら複数回の施術で形や濃さを調整していくことがあります。1回で理想通りになると思っていると、施術直後の状態を見て後悔してしまうことがあります。
簡単に消したり変更したりできると思っていた
アートメイクは皮膚に色素を入れる施術のため、気に入らなかったからといって簡単に消したり、すぐに別のデザインへ変更したりできるものではありません。後悔を防ぐためには、仕上がりのイメージだけでなく、色の変化や定着までの経過、修正のしやすさなどについても施術前に確認しておくことが大切です。
原因からひもとくアートメイクの失敗例
アートメイクの失敗には主に4つの原因が挙げられます。
仕上がりが希望していたデザインと違った
看護師の技術に問題がなくても、コミュニケーション不足で施術前のカウンセリングで仕上がりのイメージを十分に共有できていないと、「思っていた眉と違う」と感じることがあります。
希望する眉の形や太さ、色味を具体的に伝えられていない場合、施術者との間でイメージにずれが生じ、理想とは異なる仕上がりになることがあります。「自然な眉にしたい」「平行眉にしたい」といった希望だけでなく、「太くしたくない」「眉尻を下げたくない」など、避けたいデザインも伝えておくことが大切です。施術前に実際のデザインを確認し、気になる部分があれば調整してから施術を受けるようにしましょう。
アートメイク直後に濃い・太いのは失敗?
アートメイクの施術直後は、「思っていたより色が濃い」「眉が太く見える」と感じることがあります。こうした変化は施術直後に見られることがあり、見た目だけで失敗と判断する必要はありません。施術後は、色素がまだ肌になじんでいないことに加え、赤みや腫れなどの影響で眉が濃く、太く見えることがあります。時間が経つにつれて肌の状態が落ち着き、施術部位に入れた色素もなじんで、徐々に自然な色味へ変化していきます。
また、アートメイクは1回の施術だけでは色素が十分に定着しにくいため、当院では基本的に2回の施術で仕上げています。色素の定着には個人差があるため、施術ごとに色の残り方や形を確認しながら調整します。肌質や色素の定着には個人差があるため、複数回の施術で濃さや形を少しずつ調整していくことが大切です。施術直後に理想の濃さや形と違って見えても、すぐに「失敗した」と決めつけず、まずは色味や肌の状態が落ち着くまで経過を確認しましょう。
ただし、強い腫れや赤みが続く、痛みが強くなるなど、気になる症状が長引く場合は、通常の経過とは異なる可能性があります。自己判断せず、施術を受けた医療機関へ相談しましょう。
アートメイク施術後のアフターケア不足による失敗
アートメイク施術には、色落ちしないようにケアが必要となります。
施術後の数日間は、施術部位が水に濡れないようにワセリンを塗って保護し、メイクやクレンジングもNGです。また代謝が上がって色素が流出するのを防ぐために、術後1週間程度はサウナや汗をかく運動などもできません。
こういった注意を怠ると「思ったほど色が定着しなかった」と、失敗したと感じてしまいます。
相場より安いクリニックやサロンでアートメイクを受けたための失敗
相場よりも低い料金でサービスを提供するクリニックやサロンがあります。
その場合の失敗例として、「オーダー通りではない仕上がりになった」「アイラインが2重になった」「色が濃い・薄い、または仕上がり後に変色した」「眉の形が左右で違う」などが挙げられます。
アートメイクの施術は医療行為にあたるため、医師が常駐するクリニックで行わなければいけません。しかし医療行為であることを知らなかったり、安い料金に惹かれたりして、無認可の違法サロンで施術を受ける方もいらっしゃいます。
安い料金で施術できたからといって、必ずしも良い結果になるとはいえません。失敗やトラブルを避けるためにも、そうした安いクリニックや違法サロンでの施術は避けましょう。
アートメイクで後悔しないために施術前に確認したいこと
アートメイクは、施術後に簡単に消したり、通常のメイクのようにすぐ描き直したりできるものではありません。仕上がってから「イメージと違った」と後悔しないためには、施術前にデザインや経過について十分に確認しておくことが大切です。
施術後の色や濃さの変化を確認する
アートメイクは、施術直後と色素が定着した後では見え方が異なります。施術直後は色が濃く見えることがありますが、時間の経過とともに徐々になじんでいきます。施術前に、どのような経過で色味が変化するのか、完成までにどの程度の期間がかかるのかを確認しておくと、施術直後の見た目に不安を感じにくくなります。
すぐには消せないことを理解しておく
アートメイクは皮膚に色素を入れるため、通常の眉メイクとは異なり、気に入らなかったからといってすぐに消すことはできません。デザインを大きく変更したい場合も、色や形によっては希望通りに修正できないことがあります。
流行している形だけで決めるのではなく、時間が経っても違和感が出にくいデザインかどうかも考えて選びましょう。
完成までの回数や経過を確認しておく
アートメイクは、1回の施術だけでは色素が十分に定着しにくいため、当院では2回に分けて施術を行います。施術ごとに色素の残り方や眉の形を確認しながら、色味や濃さ、デザインを調整して仕上げていきます。
色素の定着には個人差があるため、施術前に必要な回数や施術間隔、完成までの経過について確認しておくようにしましょう。
修正やリタッチが必要になった場合の対応を確認する
アートメイクは、色素の定着具合によって色や形にばらつきが出ることがあり、必要に応じてリタッチで調整する場合があります。施術前に、リタッチを行う時期や回数、費用のほか、仕上がりが気になった場合にどのような対応が可能なのかも確認しておきましょう。
アートメイクを失敗しないためのポイント
それでは、こういった失敗を回避するための方法をご紹介します。
デザイン・色などの仕上がりを看護師としっかり共有する
アートメイクのデザインイメージを看護師と共有する方法に、「理想とする眉の写真や症例写真を見せる」という方法があります。
アートメイク専門の看護師には、患者さんのご希望のデザインを再現する技術や、ご希望の色味を再現する色素の調合などの知識と経験があります。但し、骨格や自眉から大きくずれたデザインは、リスクが高いため避けた方が良いでしょう。
患者さんのイメージしている写真をもとに、骨格や顔立ちに合わせたデザインを提案してくれますが、「自分に似合う眉が分からない」「眉のデザインがイメージできない」という方はとことん相談して、どんなデザインで、どんな長さ・色・形が理想なのかを事前にしっかり伝えましょう。
実績のあるクリニックを選ぶ
これまで長年アートメイクを行ってきたクリニックであれば、失敗の確率は低いと言えます。
さらにクリニックの症例写真を見て、そのクリニックでの技術を事前に確認することも大切です。
ホームページやSNSなどに掲載するクリニックや看護師も増えていますので、そちらもチェックしてみてください。
当院では年間約1,200人のアートメイクの実績があり、若い人だけではなく、50代、60代以降の男性、女性も多く受けています。
アートメイクに失敗したら修正・除去できる?
アートメイクが失敗したと感じた際には、皮膚内の色素を破壊して排出するレーザー機器で消したり、除去液を使用する方法があります。ただし、こういった方法には費用と時間がかかったり、肌にダメージを与えたりすることも覚えておきましょう。
当院では、リタッチによる修正のみ行っています。但しアートメイクが濃く残っている場合は、リタッチによる修正が難しいためお断りすることがあります。大幅な修正や除去は難しいため、失敗しないためのポイントに気をつけて、アートメイクを受けるようにしてください。
銀座よしえクリニックのアートメイク
アートメイクは簡単には消せないからこそ、自分にあったデザインをしっかり相談できるクリニックを選ぶことが大切です。また肌に針を刺す施術のため、痛みや腫れ、感染症、傷跡のリスクがあります。アートメイクは医療行為であるため、必ず術後のケアができる医療機関で受けるようにしましょう。
当院では患者様の不安や心配を解消するため、全てのプロセスを丁寧にお伝えしています。また、施術前にしっかりとデザインを相談のうえ、決定します。基本的に2回の施術で完成としていますが、術後1~2年を目安に受けていただける3回目以降のフォローメニューもご用意しています。
当院は東京都保健局や厚生労働省との連携・確認のもと、東京の医療機関でアートメイクを行うクリニックの先駆けとして実績を重ねてきました。これまで年間1,200人以上施術実績があります。
どうぞ安心してご来院ください。
アートメイクの失敗に関するよくある質問
- アートメイクが濃すぎるのですが失敗ですか?
- 施術直後は色が濃く見えたり、赤みや腫れによって眉が太く感じられたりすることがあります。時間の経過とともに色味はなじんでいくため、直後の見た目だけで失敗と判断する必要はありません。
- 眉アートメイクで左右差が出ることはありますか?
- もともとの眉の高さや骨格、表情筋の動きには左右差があるため、アートメイクでも完全な左右対称に仕上げることが難しい場合があります。施術では、自眉や顔全体のバランスを見ながらできるだけ自然に整えていきます。施術前に正面だけでなく、表情を動かしたときの見え方も確認し、気になる部分は事前に伝えておくようにしましょう。
- アートメイクに失敗したらすぐに消せますか?
- アートメイクは皮膚に色素を入れる施術のため、すぐに消すことはできません。仕上がりによってはリタッチで調整できる場合がありますが、大きな修正や除去には別の治療が必要になることがあります。自己判断でこすったり、市販品を使って薄くしようとしたりせず、まずは施術を受けた医療機関へ相談しましょう。
- アートメイクは何年くらい残りますか?
- アートメイクは永久に残るものではなく、時間の経過とともに少しずつ薄くなっていきます。残り方には個人差があり、肌質や代謝、施術部位、使用する色素、紫外線の影響などによっても変わります。個人差がありますが1〜3年程度で徐々に薄くなります。色や形を保ちたい場合は、状態を見ながらリタッチすることをお勧めします。
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この記事の監修医師
銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士
銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら