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美容医療コラム

大人のアトピー性皮膚炎のための、新しい治療

大人のアトピー性皮膚炎のための、新しい治療

近年、アトピー性皮膚炎の患者数は大幅な増加傾向にあります。2017年に発表された厚生労働省の調査では、2008年の患者数が34.9万人であったのに対し、2017年には51.4万人と約16万人の増加が見られます。
当院でも18年前よりアトピー性皮膚炎の皮膚科診療を行ってきましたが、最近になって「大人のアトピー性皮膚炎」という言葉をよく耳にするようになりました。
今回はこの「大人のアトピー性皮膚炎」について詳しく解説すると共に、近年続々と登場してきた新しい治療薬や治療法について解説します。

アトピー性皮膚炎の基礎知識

アトピー性皮膚炎とは、皮膚のバリア機能が低下することで、強いかゆみを伴う炎症と湿疹が見られる慢性の病気です。顔や耳の周辺、首や関節の内側など、皮膚の薄いところを中心に症状が現れます。

アトピー性皮膚炎には複数の原因があり、これらが重なって発症しますが、主に遺伝性のアレルギー疾患であると考えられています。
バリア機能が弱った状態で、外的な刺激を敏感に感じ取り、少しの刺激でかゆみを引き起こします。かゆみを我慢できずに皮膚を引っ掻いてしまうと、さらにバリア機能が低下してかゆみが増すという悪循環に陥りがちです。

アトピー性皮膚炎のガイドラインと診断基準

着ているセーターや肌着がチクチクする、自分の汗が刺激になってかゆくなる、ということで「自分は大人アトピーではないか?」とおっしゃる敏感肌の方がいらっしゃいますが、日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」のなかでは、以下のような定義と診断基準が設けられています。

定義:アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ

アトピー素因:
①家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎のうちのいずれ、あるいは複数の疾患)
②IgE抗体を産生し易い素因

アトピー性皮膚炎の診断基準

  1. 1)そう痒(かゆみ)
  2. 2)特徴的皮疹の分布
    1. a)皮疹の湿疹病変
          急性病変=紅斑、浸潤性紅斑、丘疹、漿液性丘疹、鱗屑、痂皮
          慢性病変=浸潤性紅斑、苔癬化病変、痒疹、鱗屑、痂皮
    2. b)分布  左右対側性
          好発部位:前額、眼周、口囲、口唇、耳介周囲、頸部、四肢関節部、体躯
          参考となる年齢による特徴
          乳児期   :頭、頭にはじまりしばしば体幹、四肢に降下
          幼小児期  :頸部、四肢屈曲部の病変
          思春期成人期:上半身(顔、頸、胸、背)に皮疹が強い傾向
  3. 3)慢性・反復性経過(しばしば新旧の皮疹が混在する)
      乳児では2ヶ月以上、その他では6ヶ月以上を慢性とする

上記1)2)および3)の項目を満たすものを、症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎と診断する。
その他は急性あるいは慢性の湿疹とし、経過を参考にして診断する。

上記は一部の引用※になりますが、他にも重症度などを確定する基準も決められています。
※日皮会誌:131(13),2691-2777,2021(令和 3)・2699

私の臨床経験では、アトピー性皮膚炎を子供のころに発症して病院で治療を受け、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返し、思春期前に大半の方が治るという傾向にありましたが、現代では大人になっても治らない方が増えています。
逆に子供時代には発症せず、大人になってからアトピー性皮膚炎になったというケースは少ない印象です。

大人のアトピー性皮膚炎のひとつ、難治性のアトピー性皮膚炎

大人のアトピー性皮膚炎になるパターンのひとつに、難治性のアトピー性皮膚炎があります。
皮膚科の標準的な治療を受けてもなかなか良くならない、お薬を中止すればまた症状が悪化するといったケースです。「難治性」は「抵抗性」ともいわれますが、ステロイド剤や免疫抑制剤に抵抗性が出てしまい、薬をどんどん強くしていっても良くならない、さらに副作用があるため薬に依存してしまうという問題があります。
もうひとつはリバウンドするケースです。子供時代にアトピー性皮膚炎が良くなったにもかかわらず、大人になってストレスで免疫力が落ちたり、環境や食生活が変わったりすることで再発する方がいらっしゃいます。

大人のアトピー性皮膚炎の一般治療と課題

アトピー性皮膚炎の一般的な保険治療には、軟膏治療と内服療法があります。
軟膏(塗り薬)には、大きく分けて保湿剤、炎症を抑えるステロイド剤、免疫抑制剤などがあります。内服薬には、かゆみを抑える抗アレルギー剤、ステロイドの飲み薬などがあります。

「体質改善でアトピーが治る」という謳い文句を目にすることがありますが、長年臨床の現場で治療に携わった経験から、これは滅多にないレアケースであると言えます。
治療以外でアトピー性皮膚炎が治ったきっかけとしては、子供が成長して行く過程で皮膚が少しずつ丈夫になって良くなったというケースや、ストレス環境を変えた、しっかり保湿ケアを行ったことで症状が落ち着いたというケースが見受けられました。

難治性のアトピー性皮膚炎でも述べましたが、なかなか治らない場合には、強い薬に依存してしまい、自らの治る力も弱めてしまうことが問題とされています。
ところが近年、新しい概念の治療薬が次々に登場し、これまでの治療で十分な効果が得られなかった方にも、高い効果が期待できるようになりました。

大人のアトピー性皮膚炎の新しい治療法

バイオテクノロジーが進化したことにより、遺伝子組換えや細胞培養などの技術の応用で「生物学的製剤(バイオ医薬品)」と呼ばれる薬が登場しています。
生物学的製剤は、アトピー性皮膚炎の原因のひとつでもある過剰な免疫作用を強く抑制することで、炎症などの症状を抑えます。代表的な薬は、2018年に登場したヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体「デュピクセント(一般名:デュピルマブ)」という注射薬です。
重症の方の治療に大きな効果が認められていますが、免疫作用を強く抑制するため、感染症などにかかりやすくなるという副作用があります。

また2020年には、JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬という治療薬が承認されました。炎症性サイトカインの伝達に必要なJAKという酵素を阻害することで炎症を抑える薬です。もともと関節リウマチの薬として使われていましたが、2020年にアトピー性皮膚炎の適応が追加されました。
代表的な薬は「オルミエント(一般名:バリシチニブ)」という飲み薬です。こちらも免疫作用を抑制するため、使用中は感染症に気をつけなければいけません。

上記の2つは厚生労働省に承認された、保険診療で使用される代表的な新薬になりますが、どちらも一般的な治療では改善されない難治性・重症のアトピー性皮膚炎への適応となります。

大人のアトピー性皮膚炎治療に再生医療が参入

それでも改善が難しい場合には、再生医療による新しい治療が期待されています。
それが「幹細胞点滴治療」と呼ばれる、ご自分の体の間葉系幹細胞を体外で培養し、その幹細胞を点滴で体内に戻す治療です。これは、保険適用外の自由診療になります。
幹細胞には免疫調整に関わるサイトカインを放出して免疫を整える作用があり、アトピー性皮膚炎の原因である過剰な免疫反応を抑制して免疫のバランスを正常に戻す効果があります。さらに幹細胞には傷ついた組織を各種増殖因子によって修復する働きがあり、バリア機能の回復に役立つと期待されています。
この再生医療は、一般的な治療に抵抗性があり、なおかつデュピルマブなどの新薬を用いても好転しない場合に有益性があると考えられています。

銀座よしえクリニックの幹細胞点滴治療について

当院では大人のアトピー性皮膚炎治療として、「幹細胞点滴治療」を提供しています。

銀座よしえクリニックの幹細胞点滴治療

これは、ご自身の体から脂肪を少量採取して、脂肪のなかにある間葉系幹細胞を培養・増殖させた後に、点滴で体内に戻す再生医療です。
静脈内に投与された幹細胞は、強い免疫抑制作用が過剰に反応している免疫を抑制し、神経の再生を促すことでかゆみを軽減し、肌のバリア機能を正常にするなどの治療効果が期待されています。

脂肪採取には細いカニューレを使用し、わずか5mmほどの穴から皮下脂肪組織を採取します。手術は日帰りで入院の必要もありません。
その後、院内に設置されたCPC(細胞プロセッシングセンター)にて、脂肪細胞から幹細胞を抽出し、培養・増殖操作を行います。
治療のプロトコルは、点滴による幹細胞投与を、1〜2カ月毎に5回行い、ワンクール終了後に治療を評価します。

現在、日本で行われているアトピー性皮膚炎の一般的な治療は、症状を一時的に緩和する治療になりますが、「幹細胞点滴治療」は神経再生と身体機能の改善ができるのではないかと期待されています。

この記事を書いた人

廣瀬嘉恵医師

銀座よしえクリニック 
総院長
廣瀬嘉恵医師

東京大学医学部大学院卒業、博士号取得
日本再生医療学会再生医療認定医
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本美容外科学会会員
国際抗老化再生医療学会会員
日本再生医療学会会員
日本温泉気候物理医学会会員

プロフィール詳細はこちら >

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