後悔しないために知っておきたいボトックス注射の失敗例

ボトックス注射はダウンタイムがほとんどなく、気軽にシワの改善や小顔治療が期待できる人気の施術です。メスを使わず、注射するだけなので大きなリスクがないのも特徴です。しかし、全くリスクや失敗がないわけではありません。十分な事前の診察がなかったり、施術者の技術不足などによって適切な施術が行われなかったりすると、思わぬ副作用や失敗が発生する可能性があります。

ボトックス注射をしてみたいけど失敗が怖い」「ボトックス注射で後悔したくない」「ボトックス注射のリスクが知りたい」と考えている方に、ボトックス注射を理解するためのリスクや副作用について解説致します。

ボトックス注射の効果とは

筋肉を動かすときに神経伝達物質のアセチルコリンがでて脳からの刺激が筋肉に伝わります。ボトックス注射はボツリヌス菌から抽出された薬剤を筋肉に注入することで、神経からアセチルコリンが出るのを抑え、眉間や額(おでこ)、目尻などの表情筋の過剰な動きを和らげ、しわを目立たなくします。また、エラの張りの解消やフェイスラインがすっきりする小顔効果や、肩こりの改善、発汗を抑える多汗症治療にも効果があります。

ボトックス注射の失敗例は?

ボトックスは筋肉の動きを抑えることでしわを改善する効果がありますが、注入する場所や深さ、量などを正確に判断ができないと「表情が不自然になる」「笑顔が引きつる」「まぶたが下がる」「見た目が凸凹になった」「皮膚がたるんでしまった」といったような失敗のリスクがあります。
そのため、ボトックス注射を受ける際には、経験豊富で知識や技術の高く、しっかりとした診断ができる医師を選ぶことが必要です。

表情が不自然になる・噛む力が弱くなる

おでこやアゴ、エラなどに打つボトックスの注入量が過剰だったり、注入部位が正しくなかったり、または広範囲に注入したりすると、「顔が引きつってしまう」「口角の上げづらくなる」「口角に上げ方に左右差が出る」「噛む力が弱くなり違和感を覚える」など表情が硬く不自然に見えたりする恐れがあります。

笑顔が引きつる

眉間、目尻、アゴ、口角、エラにボトックスを打つ際に、医師の技術や経験、または解剖学の知識不足があると、適切な箇所と適切な量の判断ができないことがあります。誤って注入してしまうと、意図しない部分にまでボトックスが作用してしまい、笑顔が引きつったような不自然になってしまう事があります。

目や眉尻が吊り上がる・眉が不自然に引き上げられたままになる

眉毛の近くにボトックスを注射する場合、目や眉尻が吊り上がる症状(スポックブロー)が起こることがあります。
スポックブローは眉頭側と眉尻側では前頭筋の大きさが違うことを考慮しないで打ったため、ボトックスの効果が顔の外側と内側で均等にならないことで起こります。

まぶたが重くなる、まぶたが下がる

ボトックスは眉間や額のシワを改善する効果がありますが、筋肉の動きを制限するために眉の位置が低くなり、まぶたが重くなって目が小さく見えるリスクがあります。
特に眼瞼下垂の症状がある場合は、目を開けるためにおでこの筋肉を使って目を開けていることが多いため、ボトックスを注射することでおでこの筋肉が動かなくなり、まぶたが下がって、眼瞼下垂の症状が悪化したようになります。

見た目が凸凹になる

ボトックス注射は、医師が注入する箇所や量を間違えると、皮膚がデコボコになる可能性があります。特にエラやフェイスラインはボトックスを注射する際はデコボコした状態になりやすいので注意しましょう。

皮膚がたるむ

医師の技術力や知識不足でボトックスの注入量が過剰だったり、注入箇所を間違ったりすると皮膚がたるむリスクがあります。

ボトックス注射で失敗しないために

ボトックス注射の失敗を防ぐためには、以下のようなことに注意しましょう。

ボトックス注射を行う前に、医師としっかり相談して自分の希望を伝える

診察時に医師にご自分のお悩みやご希望をしっかり伝えしましょう。顔のバランスやシワの悩み、症状に応じて、ボトックス注射のデザインを丁寧に行うためには、医師との意思疎通が重要です。

ボトックス注射を行う医師や施設を信頼できるものに選ぶ

ボトックス注射は簡単に受けられますが、失敗した場合は簡単に元に戻すことが難しい治療です。
ボトックス注射の経験が豊富で技術力があり、不安や疑問にしっかり答えてくれる医師を選ぶことで、失敗のリスクを低減することができます。事前の診察で後悔しないように納得してから施術を受けましょう。メリットだけでなくデメリットも正確に説明してくれるクリニック、医師を選ぶことが重要です。

ボトックス注射後は、医師の指示に従ってマッサージや保湿などのケアを行う

ボトックス注射を受けた後は、クリニックから指示された注意点を守ることが大切です。施術後の数日間は、薬剤が安定していません。注射した箇所を過剰に触ったりマッサージしたりすると、薬剤が周辺に広がり、表情が不自然になる可能性があります。
施術後の数日間は注入した部分に触れないように気を付けましょう。

ボトックス注射で失敗した場合、どうすればいいか?

ボトックスは修正することは非常に困難です。基本的にはボトックスの効果は時間が経つと自然に消えていくので、効果がなくなるまで待ちましょう。ボトックスの持続期間は個人差がありますが、だいたい3〜6カ月程度です。
しかし失敗すると、表情が不自然な状態や凸凹のまま過ごすようになるため、できる限り失敗は避けられるように、ボトックスについて理解してから受けるようにしましょう。

またボトックス注射が思ったように効かなかった場合は、再度ボトックス注射を行うことができます。ただし、頻繁に行うと効き過ぎて表情が不自然なってしまいます。またボツリヌストキシンは打ち過ぎて抗体ができると、効果が表れにくくなる可能性があります。
ボトックス注射の推奨頻度は半年に1回程度です。 想定より早く効果が切れてしまったからといって、頻繁に繰り返し打つのはお勧めできません。

ボトックスの施術後にマッサージをしたらどうなるか?

医師が適切な箇所に注入しても、施術後に患者さんが気になって施術部位の周辺を過剰に触って刺激を与えたり、マッサージで強い刺激を与えたことで、ボトックスが周辺に部位に広がってしまい、表情筋が動かない、不自然になってしまう可能性があります。
施術後は医師に指示に従い、マッサージやエステの施術を受けたい場合は、いつから受けてもよいか医師に相談しましょう。

まとめ

ボトックス注射は、しわやたるみを改善する美容医療ですが、失敗すると瞼や顔の表情に影響を与えることがあります。ボトックス注射の失敗を防ぐためには、きちんと信頼できる医師のもとで、納得のいくまで相談をしてからボトックスを打つようにすると、失敗も防げるでしょう。

銀座よしえクリニックのボトックス治療

しわの症状、深さや部位に応じて、ボトックス注射だけではなく、ヒアルロン酸やCPC-PRPが適した治療法になることがあります。また、組み合わせ治療を併用することで、より効果的な結果が得られることもあります。
当院の医師は注入指導医資格を持っており、患者さんの一人一人のご要望を大切にして、症状や希望を丁寧にお聞きし、深いしわや浅いしわなどの症状に合わせて最適な治療法をご提案いたします。

ボトックス注射について詳しくはこちら


ボトックス注射の失敗に関するよくある質問

額(おでこ)のボトックス注射のデメリットはありますか?
おでこのボトックス注射の注入量や注入部位が適切でないと、まぶたが重たく感じたり、開けにくかったり、眉が下がって目が細くなったり、逆に眉が上がったりなど表情に違和感がでることがあります。
おでこにボトックスを打つとまぶたが重くなるのは何故ですか?
注入するボトックスの量や部位が適切でないと、ボトックスの効果が強く出過ぎて、おでこの筋肉がほとんど動かなくなり、まぶたが重くなります。また眼瞼下垂の症状などで額(おでこ)の筋肉を使って目を開けていた人は、特にまぶたが重いと感じる傾向にあります。
額(おでこ)にボトックス注射を打ち続けるとどうなりますか?
ボトックス注射を額に打ち続けても問題はありません。医師の指示に従って打ち続けることでより長く効果が持続できるようになるため、施術回数は減る可能性があります。
ボトックス注射に失敗するとどうなりますか?
ボトックスを注射する箇所や深さ、量などが適切でないと「表情が不自然になる」「笑顔が引きつる」「まぶたが下がる」「見た目が凸凹になった」「皮膚がたるんでしまった」など失敗となることがあります。
ボトックスを失敗したら元に戻せますか?
ボトックス注射を失敗した場合の修正は難しいため、効果がなくなるまで待つ必要があります。3ヶ月~半年ほどでボトックス薬剤の効果は弱くなります。
ボトックス注射はやり直しできますか?
ボトックス注射の持続期間は、個人差よって変わりますが、3〜6カ月ほどです。期間をあければやり直しは可能です。

この記事の監修医師

銀座よしえクリニック 総院長 廣瀬 嘉恵 医師

銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士

  • 東京大学大学院医学研究科修了 博士号取得
  • 日本再生医療学会再生医療認定医
  • 日本再生医療学会代議員
  • 日本皮膚科学会会員
  • 日本美容皮膚科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • 国際抗老化再生医療学会会員
  • 日本温泉気候物理医学会会員

銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら

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