ひどい背中ニキビの原因と治し方。有効な6つの治療方法をご紹介

意外に思われるかも知れませんが、背中は皮脂や汗の分泌が多く、体のなかでも特にニキビができやすい部位です。お顔とは異なり、背中は毎日ご自身で確認することが難しいため、気づいたときには悪化して跡が残った…というケースも。ニキビだけでなく、赤くポツポツ現れるニキビ跡に悩まれる方も多いのではないでしょうか。
今回は背中ニキビの原因とその予防ケア、美容医療での治療方法をご紹介します。

背中ニキビができる原因とは

背中のニキビは顔と同じく、皮脂分泌が盛んで毛穴が詰まりやすい体質の方がなりやすいと言えます。男女の性別はあまり関係がなく、皮脂の分泌が盛んな若い人に多く見られます。

ストレスが原因

ストレスが原因となるホルモンバランスの崩れも背中ニキビの一因です。ストレスが溜まると、顔にニキビや吹き出物が出るのと同じように、背中にもできやすくなります。

油分や糖分が多い食生活が原因

食べ物も背中ニキビの原因となります。香辛料の強いものや脂っこいもの、またピーナッツなどのナッツ類を食べ過ぎるとニキビが出やすくなります。

湿気や乾燥が原因

人によっては湿気や乾燥が原因となる場合もあります。夏にかく汗や浮き出る皮脂、通気性の悪い服のムレが原因である場合や、反対に肌の乾燥が原因である場合の両方のケースが考えられます。

背中にきびの原因について詳しくはこちら

ひどい背中ニキビの予防法と治し方

ご自身でできる背中ニキビの予防法としては、まずはクレンジングやウォッシングをしっかり行い、肌を清潔に保つことです。毛穴の詰まりを解消することによって、背中ニキビを予防します。
その際には、なるべく皮膚に刺激を与えないように洗うようにしてください。摩擦は色素沈着の原因となりますので、ボディタオルなどで強くこすらないように、優しく洗いましょう。最近流行している泡洗浄も肌に良いため、背中までしっかり洗うことができる方は行ってみてください。

できてしまったニキビに対してのケアは、市販のニキビ用化粧品や、ピーリング剤の入っているローションやせっけんを利用してするのがいいでしょう。
一時期、脱脂力が強い化粧品シリーズが流行しましたが、肌を強力に脱脂すると体が皮脂をさらに分泌しようとして、逆にニキビが悪化するという場合もあります。
市販のものでケアをして、症状が良くなるどころか悪化してしまった場合は、すぐに皮膚科で診てもらうと良いでしょう。

ひどい背中ニキビ、ニキビ跡は皮膚科に行った方がいいか?

予防やケアを行っても、背中ニキビが悪化の傾向にあるときは、行くべきかどうか悩まずに、まずは保険診療でかまいませんので、皮膚科に相談してみてください。使用している化粧品やケア用品の情報を医師に伝えると、よりスムーズです。
皮膚科では、化膿したり炎症を起こしたりしたニキビに対して、塗り薬や抗生剤、ビタミンA誘導体の薬などが処方されます。通常はそういった治療で症状が落ち着いて、だんだんと治まります。

ただし、ニキビがひどく悪化した後のニキビ跡や色素沈着は、保険診療の範囲で治療することが難しいと言えます。
背中のニキビが悪化すると、かゆみはもちろん痛みを感じる場合があります。悪化が進行すると、毛穴に詰まった皮脂や角質が酸化して炎症を起こし、化膿して膿(うみ)が出ることも。
当院でも重度の背中ニキビやニキビ跡でご来院なさる方がいらっしゃいますが、大きく腫れて皮膚がボコボコと盛り上がってとても痛そうな状態です。
炎症をくり返すことにより、皮膚内部でメラニンが大量に生成されて肌が黒ずんだり(色素沈着)、炎症によって皮膚の組織が破壊され、表面にクレーターのようにニキビ跡が残ったりします。こういった見た目の改善は、自由診療である美容治療の対象になります。

男性のひどい背中ニキビの症例

男性のひどい背中ニキビの症例

治療前 / 治療後

高校生の頃から背中ニキビが繰り返しているという事で、20代になってからご来院。初診時は炎症性のニキビも点在していました。
施術は背中パーフェクトコース+下部にオプションでピーリングを施術し、内服・外用も併用。
2~3週間隔で通院され、3回目から徐々に効果が見られ、5回目の施術後は気にされていた赤みだけでなく黒ずみもかなりキレイなりました。

※効果には個人差があります
費用等に関する事項:当治療は自由診療です。肌質、症状の程度、疾患の種類によって必要な回数や設定が異なるため、当写真と同様の仕上りを目指して治療をする場合、費用も個人差が発生します。
治療等の主なリスク・副作用:施術直後はお肌が敏感になり、一時的に赤みやひりつき感が生じる可能性があります。

その他の背中ニキビの症例写真はこちら

ひどい背中ニキビ、ニキビ跡の治療には美容皮膚科がおすすめです。

クレーターのような凹凸のある背中のニキビ跡や色素沈着、毛細血管が透けて見えるような赤み、瘢痕などは皮膚に残ってしまった場合には、自由診療で治療が可能です。当院では、抗生剤や塗り薬、ピーリングなどを組み合わせて治療する、コンビネーション治療を行っています。
さらに、ひどい背中ニキビ跡に対しても、水流クレンジングやレーザー治療、肌再生治療などで薄くしたり、消したりすることができます。
当院で行っている、6つの背中のニキビ・ニキビ跡の治療をご紹介します。

●背中にきびコンビネーション治療

複数の治療を組み合わせて、背中ニキビとポツポツと残ったニキビ跡の根治を目指す、コンビネーション治療です。
まずは、化膿しているニキビに対して抗生剤や塗り薬でしっかりと炎症を抑えます。炎症後に色素沈着してしまった箇所にはレーザー等を照射して、色素を取り除きます。さらに皮膚の生まれ変わりをサポートするために、皮膚の代謝周期に合わせて定期的にピーリングやダーマペンでの施術を行います。
また、ホームケアとして内服薬やニキビ専用のスキンケア用品などもご提案しています。

●ハイドラブースター治療

ハイドラブースターは、水流の力を利用して、不要な角質や毛穴の詰まりを取り除きながら、美容成分を肌の深層へ浸透させる治療です。
特殊なダイヤモンドでコーティングされたヘッドで背中の角質を除去し、吸引しながら汚れを取り除きつつ、ニードルで表皮に小さな穴を開けて薬剤を注入し、創傷治癒効果によってコラーゲン生成を促します。
洗浄・ピーリング・肌再生・薬剤の塗布と4役をこなすマシンによって、背中ニキビの軽い炎症から頑固な色素沈着、ニキビ跡の凹凸(クレーター)まで治療が可能です。

●ピコトーニング

背中ニキビの色素沈着にお悩みの方には、ピコレーザーによるピコトーニングがおすすめです。
ピコトーニング治療では、背中全体に低出力のレーザーを照射し、表皮のターンオーバーを促進させて、肌のくすみや色ムラを取り去ります。さらに肌の深部に作用してコラーゲン生成も促進されるため、毛穴の開きや、軽いニキビ跡なども改善に導きます。
個人差はありますが、痛みやダウンタイムがほぼないため、手軽に受けていただける治療になります。

●ダーマペン4

ダーマペンは極細針で皮膚の真皮層まで小さい穴をあける美肌再生治療です。当院では、1秒間に120回転するダーマペン4を使用しています。
特にニキビ跡の凹凸(クレーター)に対して効果が高く、コラーゲン生成を促して組織を再生させ、滑らかな肌に導きます。
皮膚に無数の小さな穴が開くため、その穴に細胞の成長を促す「成長因子(グロースファクター)」や、成長因子を多く含むご自身の「CPC-PRP®(高濃度プレミアムPRP)」を流し込み、効率よく吸収させることができます。この相乗効果によって、より高い効果が期待できます。

●ジェネシス

ジェネシスはロングパルスYAGレーザーを搭載した、肌の新陳代謝を促すレーザー機器です。皮膚から少し離して空中で照射して、真皮層へ熱刺激を与えてコラーゲンの再生や毛穴の引き締めを促します。
肌表面の古い角質も同時にピーリングされるため、その後に塗布する薬剤やスキンケア製品の浸透性が高まります。
今ある背中ニキビの炎症を抑えて、ニキビ跡を解消するのに役立ちます。

●プラズマ治療

窒素ガスをプラズマ(イオン化した気体)状態にして背中ニキビやニキビ跡に噴射し、殺菌しながら熱で皮膚を引き締め、老廃物などを除去する治療法です。
熱作用によってコラーゲンの生成が促進されるほか、表皮のターンオーバーを促進し、肌内部に蓄積したメラニンの排出を助けます。照射後にドラッグデリバリー効果が得られるため、ビタミンCなどを塗布することによって、より白い肌に導くことも可能です。
この治療は、重度のニキビ跡にお悩みの方に適した治療になります。

上記のような治療を選択する、あるいは組み合わせるコンビネーション治療によって、背中ニキビの完治を目指すことができます。

この記事の監修医師

銀座よしえクリニック 総院長 廣瀬 嘉恵 医師

銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士

  • 東京大学大学院医学研究科修了 博士号取得
  • 日本再生医療学会再生医療認定医
  • 日本再生医療学会代議員
  • 日本皮膚科学会会員
  • 日本美容皮膚科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • 国際抗老化再生医療学会会員
  • 日本温泉気候物理医学会会員

銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら

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